誰もが、何歳になっても、ボールを蹴れる環境を。
大好きなサッカーを生涯スポーツとしてもらえるように。
そんな想いで、久喜市を中心に、年間を通じてシニアサッカー文化の普及活動をしている団体がある。
久喜市サッカー連盟だ。
毎年、リーグ戦やカップ戦など、年間を通して行い、主に40歳以上のシニアプレーヤーが週末にサッカーを楽しんでいる。加盟チームは現在11チーム。久喜市だけでなく、幸手市や加須市や羽生市、さらには茨城県古河市などの近隣地区のチームも加盟しており、サッカーを通じた地域間の交流も盛んだ。
2015年9月27日、今年で6回目となった市長杯の大会1日目が開催された。
長年、久喜市サッカー連盟の中で運営に携わってきた松尾さん(ご自身も鷲宮レッドスターでプレー)はこう語る。
「いままで、この地域でサッカーを楽しみながらプレーできる環境を整えられたらいいなと思って活動してきました。今年も久喜市のご協力をいただき、無事大会1日目を終えることができました。今回で6回目ですかね・・・。鷲宮町のころから、いままでの活動を振り返ると、結構長くやってきたなぁと(笑)。そろそろ若い人にバトンタッチしたいですけどね。まあ、それまで頑張りますよ(笑)。」
スポーツの役割
押し寄せる高齢化社会の波の中で、健康促進は、地域の競争力を維持・強化する意味でも、大きな課題だ。
生涯スポーツを通じて、週末にリフレッシュして健康と体力を保つ。
サッカーをやっている人だけに限った話ではないが、健康で体力がある人たちを増やすことが、地域の競争力を保ち、地域を支え、地域の未来を作っていく力になる。
地域コミュニティの喪失が叫ばれて久しいが、スポーツで繋がったコミュニティがこの地域には、確かにある。
今年から久喜市サッカー連盟に準加盟し、正式加盟を目指すチーム、はなさき水上公園T.FCの代表、戸高さんはこう語ってくれた。
「我々は、新参者ですからね。できる限りグランド作りや片付けなどの運営に協力して、はなさき水上公園T.FCはこういう人間、こういうチームなんだっていうことを、早く連盟の皆さんに認めてもらわないとね。」
同時に、幸いなことに、久喜市サッカー連盟には、松尾さんのように、新しい人たちを広く受け入れて、一緒になって活動していこうという人達がいる。
「閉鎖的な考えも一部では残っているけど、多少の障壁はクリアできると思っているんです。この地域で、仲間を集めてチームを作って、サッカーを一緒にやりたいっていう人たちの想いを大切にしたいんですよね。」
新旧の仲間が、地域を作っていくという、本来あるべき地域の姿を見ることができるのではないだろうか。
閉鎖的になりがちな現代の地域社会において、参加している人たちの言葉から、スポーツが果たす役割を再確認できた。
スポーツで繋がる。サッカーボールで繋がる。
そんなちょっとした日常の中にある人と人とのつながりを感じられる、とても素晴らしい大会1日目だった。
第6回 久喜市鷲宮サッカー連盟 市長杯 大会1日目
Aブロック(久喜市総合運動公園グラウンド 多目的G)
北川辺 VS 栗橋チェスナッツ (1-1) ※PK戦により北川辺の勝利
鷲宮レッドスター VS 桜田イーグルス (1-1) ※PK戦によりイーグルスの勝利
Bブロック(久喜市総合運動公園グラウンド 市民G)
レイジーボーンズ VS はなさき水上公園T.FC (0-1)
パパーズ VS はなさき水上公園T.FC (0-2)