Kataru – 埼玉県で紡がれるストーリー

やさしさ添えた本格フレンチ コット・ア・コット

コット・ア・コット 木口直樹・暁子

久喜市菖蒲地区で本格的なフランス料理が安心して食べられるお店、「コット・ア・コット」。

南フランスの田舎をイメージして、2015年6月6日にオープンしたばかりのフランス料理店だ。

本場フランスや東京の有名店で経験を積んできたシェフの木口直樹さん、そして同じくフランスや福岡でパティシエをしていた奥様の暁子さんの2人で営んでいる。

フランスの田舎で料理を楽しんでいるような雰囲気のある店内

「フランス料理店を夫婦で」という2人の夢を実現させた店内は、白を基調としながらも、ところどころで木の温もりを取り入れた落ち着きがあるシックな雰囲気だ。

クラシック音楽が柔らかに流れ、料理を楽しむ人たちの心をくすぐる。

ほんとうにフランスの田舎で料理を楽しんでいるような錯覚さえ覚える。

「料理を楽しみにきたお客様がさまざまな感性で料理を楽しんでもらえるように」

「大切なお客様をしっかりおもてなしできるように」

そんな想いで、夫婦で考え抜いてつくられた店内は、いたるところに工夫が施されていた。

店内を見渡せるよう工夫が施された調理場。吹き抜けの高い天井、大小の照明、大きな窓・・・。

なんでも、この一軒家を改築した美しいレストランは、日経ニューオフィス経済産業大臣賞やグッドデザイン賞など、数々の輝かしい実績を誇る建築家、小堀哲夫氏による設計だという。

「姉の紹介で依頼させてもらった設計士さんだったんですが、あとで調べてみたら、美術館などの建造物を手掛ける有望な方だったんです。
私たちみたいな小さな店がお願いできるような方じゃなかったんだと、あとで知って、とても驚きました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。」

夫婦で同じ夢を

2つ上のお兄さんの影響で、迷うことなくフランス料理の世界に入ったという木口直樹さん。

彼がフランス料理の世界に入ることは、ごく自然な流れだったそうだ。

「私が高校生のときに、兄が先にフランス料理の世界に入っていたので、よく会話のなかで、その面白さをきいていました。だから、この業界に入ることに迷いはなかったです。本場のフランスにいくことを決めたときも、兄にいろいろ助けてもらいましたね。
結局、今までずっと、フランス料理一筋でやってきました。」

木口直樹さんが修行のために本場フランスに入ったのと時を同じくして、パティシエを目指して本場フランスに入った女性が木口暁子さんだ。

「わたしは、小さいころからパティシエになることが夢でした。みんなを笑顔にするお菓子を作る仕事に憧れて。」

彼女もまた、パティシエの世界に入ることは、ごく自然な流れだったというわけだ。

そんな2人が意気投合し、同じ夢をもって、ここ久喜市菖蒲地区でフレンチレストランを営んでいるのだ。

本場フランスで仕込まれた腕とこだわり

オーナーシェフ木口直樹さんが作るフランス料理は、すべて手の込んだものばかり。

それもそのはず、彼の師匠は、フランス料理界では巨匠とも言われる清水忠明氏なのだそうだ。

清水忠明氏といえば、人気TV番組「料理の鉄人」などでご存知の方も多いだろう。

料理の鉄人で「フレンチの坂井」といわれた坂井宏行氏をはじめて破ったのが清水忠明氏だった。

そんな確かな経験をもつ木口さんだが、オープンしたばかりの今はまだ不安も大きいという。

「この地域でフランス料理がどこまで受け入れていただけるのか、いまでも不安はあります。ですが、おかげさまで、この1か月は思った以上のお客様にご来店していただいています。」

木口さんご夫妻のこだわりことを伺うと、こんな回答をしてくれた。

「夫婦2人だけでやっているので、どうしても至らないこともあると思います。

ですが、冷たい料理は冷たい状態で、温かい料理は温かい状態でお出しするということは常に心掛けています。お客様の状況をみながら、料理を出すタイミングや料理をし始めるタイミングを逆算して考えるようにしているんです。

せっかく食事を楽しみに来ていただいているので、味はもちろんですが、お店の空間や時間も楽しんでいただきたいと思って、ペース配分には気を使っています。

あとは、お客様がお皿をみたときの第一印象も大切にしたいので、きれいに盛られて美味しそうにみえるように、盛り付けのバランスと色彩感覚も常に意識していますね。目で楽しんでもらうことも考えて、盛り付けやお皿のチョイスもしています。

味のこだわりでいえば、やはりソースにはこだわりを持っています。既製品に頼ってしまえば、仕込みの時間は短くてすみますが、そこは師匠の教えでもありますが、ソースにはこだわって、すべてイチから作っています。

デザートでいえば、レストランならではのデザートを出していくことを心掛けています。いま食べないと溶けてしまうようなアイスやシャーベットを添えたり、オーブンで焼きたてでパリパリしたものを使ったりして、温度や、食感を楽しんでいただく工夫もしているつもりです。」

とにかくお客様に美味しい料理を味わってもらうためのこだわりの言葉が次々に溢れ出てきた。

しかも、とても謙虚に。

これからの目標

これからの目標を伺うと、またしても謙虚にこう答えてくれた。

「店舗数をふやしたいとか、事業を拡大しようとか、そういう野心は全然ないんです。地元の方に、本格的なフランス料理をできるだけお安く楽しんでいただけるような、そんなお店をめざしています。」

“寄り添って”という意味の店名には、夫婦二人で寄り添いながら、地元の皆さんに根付いていきたいという願いが込められている。

 

フランス料理 コット・ア・コット

〒346-0104
埼玉県久喜市菖蒲町三箇787-5
0480-48-7666
駐車場5台
ランチ 11時30分-15時00分 ※13時30分ラストオーダー。
ディナー18時00分-22時00分

お値段 1500円(ランチのみ)、2500円、3500円、5000円(ディナーのみ)のコースあり。
※全て税込。お支払いは現金のみ。

ご予約 お電話にて。

 

編集後記

ここ埼玉県久喜市で、本場仕込みのフランス料理がお手頃な価格で楽しむことができる。

細部までこだわりを持った木口さん夫妻の本格フレンチは、埼玉のはじっこにありながら、まさに本場そのもの。

その味も店の雰囲気も本当に素晴らしいのだが、他の店には絶対真似できない最大の魅力は、ご夫婦の関係だったように思う。

写真から伝わるかどうかわからないが、夫婦で同じ夢をもち、お互いを立てあい、助け合って生きてきた様は、インタビュー中の言葉、店の雰囲気など、いたるところににじみ出ていた。

埼玉県久喜市から、夫婦で築き上げていくであろうこれからのストーリーを心から楽しみにしたい。

 

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